HIYOSHI HOUSE

日吉のリノベーション

横浜市に建つマンションのリノベーション。小さな部屋に分かれていたキッチン、ダイニング、リビング、洋室を解体してひとつのスペースとし、東西の掃き出し窓をつなぐと、商店街の向こうの森から気持ちの良い風が吹き込んできた。部屋の真ん中には4mのキッチンをおき、生活の中心とした。凹凸の躯体壁を生かして設けたソファスペースと小上がりは、家族が集まりながらもそれぞれに過ごすことができる居場所になっている。

施工:ルーヴィス 
植栽:The Plant Society Tokyo Flagship
家具:ヤマシタ・プランニング・オフィス
撮影:中村晃
竣工:2022.04 

 

 

 

 

 

 

 

 

<アイランド作業台について>

配管の都合上、シンクやコンロを壁付カウンターに設けなくてはならないが、アイランドキッチンのような雰囲気、使い勝手を実現するために、アイランド型作業台をデザインした。

リビングから見えない側にはゴミ箱、電子レンジなどの調理家電の置き場を設けた。見えない場所なので、扉を設けずオープン収納として使いやすく、製作コストも抑えることができた。

今回は腰窓があり、壁際に背の高い収納家具を設けることができなかったため、調理家電の置き場所に悩んだ。台上に電子レンジを置くのは目立つので避けたかったが、パントリーもなく、このカウンターを採用することにした。好みのタイルを貼ることで、空間のアクセントにもなった。

通常、アイランドキッチンを採用するとリノベーションの全体コストを圧迫しがちだが、必ずしもアイランド部分にコンロやシンクがなくてもいいのではないかと考える。配管系の設備を設けないので、キャスターにより移動ができ、レイアウト変更も容易だ。

HAMADAYAMA houseでは同コンセプトでSUSフレームタイプを採用している。いずれもコストを抑えながら、アイランドキッチンのある暮らしをつくることができた。